どうも、なまけもの倹約ライフのナマケモノ旦那です。
今月なまけもの家に待望の第一子が誕生しました。そこで今回は、記憶の新鮮なうちに、入院・出産レポートを残しておきたいと思います。
- 今回は、旦那目線でのレポになります
- 院内は原則撮影禁止でしたので、写真掲載はございません
出産病院について
どうやって出産病院を決めたの?
2020年の初夏、妊娠が発覚して以降、ブログやSNSで出産レポを読みまくっていたナマケモノ嫁がふと言いました。
私、聖路加病院で無痛分娩したいわ
ふんふん、家から近いから良いんじゃない?
「結婚式と出産病院は、嫁の言うことを聞かないと一生恨まれる」と聞いていた私は、即快諾しました。逆らうことは、一生愚痴を聞き続けることを意味します。
こうしてめでたく出産病院が決まりました。さて、何も知らない私はここから聖路加国際病院について調べることになります。
聖路加国際病院ってどんな病院?
聖路加国際病院は、東京都中央区明石町に位置する病院です。
・100年を超える歴史
数字で見る聖路加国際病院
・ベッドは520床 (日本の上位5%)
・72,000人の赤ちゃんの出産実績あり
・1床あたりの医師人数は 0.8人 (全国平均の6倍)
・1床あたりの看護師人数は 1.8人 (全国平均の3倍)
と、どうやらずいぶんと立派な病院のようです。
Newsweek の「2020年度の良い病院ランキング」でも、日本1位、世界16位にランキングされており、間違いのない医療体制であることが伺えます。
たまたま家の近くに良い病院があってよかったな
何より、タクシーで1,000円とかからない近距離に病院がある、というのは安心でした。
入院〜退院の流れ
陣痛がはじまる
2021年3月の平日の昼下がり、テレワーク中の私に、嫁が話しかけてきました。
なんか朝からお腹と腰がちょっと痛いわ。10分感覚くらいで痛いかも。
一応病院に連絡するわ。
(遂に来たか・・・? でもあまり痛がってないな。)
前駆陣痛じゃない?念の為、病院に連絡しておこうか。
病院へ連絡し、症状を伝えると、「え?朝から何時間も経ってますけど何やってるの?早く病院に来い」とのこと。
急いで仕事を切り上げ、嫁と二人で病院へ向かうことに。前もって準備しておいた陣痛バッグを片手に、そそくさと家をでました。
時刻は16:00。陣痛タクシーは登録していましたが、嫁があまり痛がっていないのと、流しのタクシーが捕まる時間帯だったので、普通にタクシーを拾って病院へ向かいます。
あれ、陣痛タクシー呼んでないの?(ちょっとつらい)
はい・・・ほら、すぐタクシー捕まるからさ!
(忘れてたとは口が裂けても言えない)
検査、そして即入院
17:00過ぎに病院へ着くと、即検査となります。車椅子を準備してくれていて、受付から検査室まで嫁を運んで頂いたのは助かりました。
1時間弱かけて、お腹の伸縮の周期を測ります。およそ10分以内の間隔で収縮していれば、本陣痛と判断され入院となります。
看護師さん「これ本陣痛ですねー。入院です。」
ということで、即入院となりました。
入院が決まると、LDR室に運ばれます。LDR室とは、陣痛が進むのを待つことから分娩までを一貫して行う部屋です。LDRが無い病院の場合、陣痛が苦しい中、病室から分娩室まで妊婦が移動しなければならず、その移動がかなり辛いそうです。聖路加の場合は、一貫して1室で出産まで執り行われるので、安心です。
コロナ化のこの情勢ですが、夫の出産立ち会いは許可されていました。ここから出産までは、このLDR室で嫁と一緒に過ごすことになります。ベッド、トイレ、シャワー、洗面台、と夫婦で長時間過ごせる設備が整っていました。特に、立会者向けの仮眠用の簡易ソファはありがたかったです。
分娩着に着替えた嫁。陣痛が進むのをじっと待ちます。入室して、30分ほどで嫁の痛みが強くなってきました。
かなり痛くなってきた、もう麻酔入れたい、無理。
診察によると、子宮口がすでに 5cm 開いているとのこと。4cm時点で麻酔を投入予定だったものの、我慢しすぎてしまったようです。
(ナースコール・・・!)
麻酔お願いします!
看護師さん「奥さまの熱が高く、赤ちゃんの心拍数があがっているのでこの状況で麻酔は投与できません。点滴して改善を待ちましょう。」
無理、無理、無理ぃぃぃぃぃぃ
悶絶する嫁、何もできない私、、、。時間が解決するのを見守ることしかできません。
看護師さんにテニスボールを手渡される私。
看護師さん「これで奥さまの股を押してあげて!奥さまが楽になります!」
(なるほど…?)
嫁よ!押すぞ!押したぞ!
痛いぃぃぃ、おいやめろ、私に触るな
ひぇっ、すみません。
こんなとき、旦那は何も役に立ちません。飲み物を飲ませてあげるぐらいしかできることがありません。
一時間弱、陣痛と格闘し、無事に嫁の体温と赤ちゃんの心拍数が安定し、麻酔科の先生が登場。ここで一旦、旦那はLDR室から退場を求められます。
廊下で待つ私。「出産 夫 できること」でググります。できるのは、
- 励ましてあげる
- 手を握ってあげる
- 看護師に何をすればよいかアドバイスを求める
くらいで、臨機応変にサポートに徹しろ、ということのようです。
また、絶対のNGな行動は、
- スマホをいじって暇そうにする
- 「いつ終わるの?」と妊婦に聞く
- 頑張り過ぎて、旦那がぶっ倒れる
です。
世の旦那さまの方々、肝に銘じておきましょう。
やったら嫁に一生恨まれそうです。
15分ほどで麻酔投与が成功しました。麻酔科の先生、ありがとうございます。嫁には神様に見えたはず。
平静を取り戻した嫁。ここからは出産に向けて、陣痛が更に進むのを待ちます。明け方の出産になることが予想されるので、余裕があればこの間に体力をつけるために仮眠を取ることになります。二人で仮眠することに。ただ嫁はアドレナリンがでているのか、一睡もできない様子。
妊娠中は、麻酔の聞いている間に「月曜から夜ふかし」を見るんだと息巻いていた嫁ですが、いよいよ迫った出産が不安で、そんな余裕はありませんでした。看護師さんが気を利かせてかけてくれた有線のクラシックを聞きながら、平穏に過ごします。
このとき時刻は21:00くらいだったでしょうか。なんだか非日常な世界です。初産のため、陣痛から出産までは12時間弱かかります。予想出産時刻は、明け方未明です。
いよいよそのときが近づいてきます。
出産
日を跨ぎました。徐々に子宮口が開き、赤ちゃんが下がってきます。助産師の方が、出産の準備を始め、部屋に見慣れない医療機器が運び込まれます。なんだか部屋が慌ただしくなってきました。
看護師さん「はい、旦那さんは妊婦さんの頭側に立ってください」
ここで、旦那の立ち位置を指定されます。事前のバースプランで「夫婦ともにあまり血を見ないようにしたい」と決めていました。血があまり見えない頭側に誘導されます。部屋の鏡にもタオルが掛けられ、希望が配慮されています。妊婦の頭側にいると、力むときに頭(枕)を持ち上げる補助がしやすいです。
ここからは嫁の頑張りにかかっています。初産なので時間がかかります。助産師さんの掛け声に合わせて、嫁が力みます。旦那は、力む際に頭を持ってあげて力むのを補助し、喉が乾いたらお茶を飲ませます。
かれこれ2時間くらい、力んだでしょうか。最後は吸引器で赤ちゃんの頭を引っ張り出し、遂に我が子が誕生しました。鳴き声が聞こえ、一安心です。時刻は朝4時を回っていました。
生まれたときは感動したね。
そうだね、もうひとり欲しいね。
陣痛辛すぎて、それはムリ。
その後は、赤ちゃんの体重測定、母子対面タイムです。朝6時過ぎまで、たっぷり2時間ほどゆったりとした時間を過ごしました。
そして身支度をして、LDR から病室へ移動。聖路加国際病院は全居室が個室のため、プライベートが確保されています。嫁はここから、5日間、この個室に入院することになります。
仕事を納め、育休へ
さて、週中での出産となったため、ここから育児休暇に入るための、怒涛の仕事引き継ぎの開始です。とはいえ、病室にて嫁の入院中の支援も必要なため、短時間だけ病院からテレワークさせていただくことにしました。
病院からテレワークできる?
基本的に、個室でのテレワークとなります。面会ルールを守れれば、多少のテレワークは可能だと思います。ただ、産後は数時間おきに検診が入ります。いくら個室とはいえ、がっつりとテレワークできる環境ではありません。医療行為の妨げにならないよう、どうしても必要な場合のみ・短時間のみに抑えたほうが良さそうです。
- 院内での面会は原則禁止
- ただし、以下を守れる場合はOK妊婦と同居するパートナー
- 1日1回
- 短時間
- マスクを着用、手指を消毒
- 同居家族に過去10日間、37.0℃以上の発熱者がいないこと
- 電源あり
- Wi-Fi あり
- 診察カード番号、メールアドレスでの認証が必要
- PC、スマホから接続可能
ネット環境については、そこまで快適ではなかったため、個別に準備したほうが安心です。
私はスマホからテザリングを利用しました
このご時世ですので、ロビーでPCを広げている若いパパさんもちらほらいらっしゃいました。
入院生活、そして退院
出産からは怒涛の日々が待っていました。
出産直後は嫁がほとんど歩けないため、何かあれば旦那が手助けすることになります。ただ、困ったことがあればナースコールでいつでも看護師さんを呼ぶことができたのは心強かったです。聖路加国際病院のスタッフの皆様はいつも優しく、親切でした。あくまで医療機関ではありつつも非常に高いレベルのホスピタリティのため、どこぞのリゾートかと錯覚するほどで、このあたりが病院ランキングの上位につながっているのだと思います。
入院2-3日目からは、母子同室や母乳育児の授業、沐浴授業、退院指導、など、カリキュラムが目白押しで、基本的に嫁は休んでいる暇はなさそうでした。出産直後からこの忙しさなので、体調を崩す妊婦の方が多いのも頷けます。妊婦の方は、出産1, 2日目以降はまとまって休めないと腹をくくっておいた方が良いのかと思います。
食事は毎食3食とも健康的なご飯が出ます。いずれもとても美味しそうで、毎食+2000円ほど出すと、コース料理(?) などにグレードアップもできたのですが、通常メニューでも十分そうでした。それでも足りない場合は、院内のセブンイレブンや、24時間やっているセブンイレブンの自動販売機でいつでも食料は買えますので、食事面で特に困ることはないです。
毎食の食事が美味しくて楽しみだったわ
良かったね。僕は、毎日家でカップ麺を啜っていたよ
そしていざ退院。お世話になった先生方に挨拶をして、新生児とともに帰宅です。長いようで短い入院生活もあっという間でした。
出産費用について
退院日に入院費用を支払います。実際にかかった出産費用は以下の通りでした。
費目 | 料金 (円) |
---|---|
入院料 | 217,000 |
室料差額 | 0 |
分娩介助料 | 375,000 |
新生児管理保育料 | 25,530 |
産科医療保障制度 | 16,000 |
検査・薬剤料 | 57,780 |
処置・手当料 | 37,502 |
その他 | 270,715 |
一部負担金 | 13,770 |
費目 | 料金 (円) |
---|---|
(合計) 妊婦負担額 | 1,013,297 |
代理受取額 | – 420,000 |
公的医療保険の出産育児一時金の直接支払制度が利用でき 42万円 の支援がありますので、手出しは 約60万円 となりました。 ちなみに「その他」には、新生児の入院料が含まれています。1日あたり 31,000円 ですので、安くは無い金額です。
出産の場合、室料差額は0円となります。室料差額(=差額ベッド代) は、確定申告の医療費控除の対象とはなりませんが、お産の場合はほとんどの費用を医療費控除申請の対象とすることができますので、節税になります。大きな出費ですので、お得な制度はちゃんと利用したいですね。
医療費控除の対象となる費用 | 医療費控除の対象とならない費用 |
---|---|
・妊婦定期健診費 ・入院費 ・分娩(ぶんべん)費 ・赤ちゃんの入院費 ・通院・入退院時の交通費 ・緊急時のタクシー代 ・産後1カ月健診 ・母乳外来等(治療目的) ・不妊治療費 | ・妊娠検査薬代 ・車通院時のガソリン代 ・予防接種等(医師判断での実施は対象) ・入院中の差額ベッド代 ・里帰り出産時の交通費 ・入院用パジャマや洗面道具などの費用 ・赤ちゃんのおむつ代、ミルク代 |
医療費控除って何?お得なの?という方には、以下の動画が分かりやすくておすすめです。
まとめ
旦那目線の一方的な出産レポになってしまいましたが、少しでも雰囲気が伝わりましたでしょうか。
もし次の出産の機会があれば、またお世話になりたいなと思える病院でした。実は、嫁が高血圧症を発症しており、最悪の場合は母子ともに危険な可能性もあった難しい初産ではあったのですが、術中も都度丁寧に施術内容を説明していただいたことで、夫婦ともに落ち着いて出産に集中することができたのかと思います。医療レベル、サービスともに高いレベルの病院だっったと感じています。
もし入院するなら、また聖路加にお世話になりたいわ
聖路加なら二人目も・・・
それはムリ
聖路加国際病院の先生やスタッフの方々には大変感謝しております。この場をかりて、お礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
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